最近、CMやインターネットの広告でもよく見る、PRESTIA(プレスティア)。
名前に「信託銀行」と付いているので、とっつきにくいイメージがありますが、どのような銀行なのか、使い方や特徴、他の銀行との違いを中心に紹介します。
PRESTIA(プレスティア)の概要
プレスティアは、外貨建ての金融商品を中心に取り扱う銀行です。
最近できたのかなと思う人がいるかもしれませんが、実はもともと「Citibank(シティバンク銀行)」が三井住友フィナンシャルグループに買収されて作られた銀行になります。
シティバンク銀行なら名前くらいなら聞いたことありますよね、アメリカを代表する商業銀行です。
取扱商品やサービス
プレスティアは銀行なので、他の銀行と同じように、預金や送金、決済などのサービスから、投資信託、債券、保険など運用商品を取り扱っています。
特に、外貨建ての商品やサービスは充実しています。
・外貨預金/定期預金
・海外送金
・プリペイドカード
・プレミアム・デポジット(為替オプション付仕組預金)
・外貨建て投資信託、債券、保険
・マルチマネークレジット
最近では外貨建て商品を提供する銀行は増えていますが、他を圧倒するラインナップです。
国内の支店・営業所
プレスティアの支店は次のとおりです。
北海道エリア: 札幌支店(1支店)
関東エリア: 青山/赤坂/池袋/大手町/銀座/五反田/渋谷/新宿東口/新宿南口/立川/日本橋/広尾/横浜/千葉/浦和支店(15支店)
東海エリア: 名古屋/名古屋駅前支店(2支店)
関西エリア: 梅田/大阪駅前/心斎橋/芦屋/神戸/京都(6支店)
九州エリア: 福岡支店(1支店)
メガバンクと比べると、支店数は圧倒的に少ないですが、主要都市にはしっかりと支店がありますね。
日経ヴェリタスでの評価
そんなプレスティアですが、日経ヴェリタス(2017年1月29日掲載)でもしっかりと評価されています。
「外貨預金の品ぞろえが充実している」の項目は、「プレスティア」のブランドで知られるSMBC信託銀行が首位となった。2015年11月にシティバンク銀行のリテール部門を統合したことで、外貨預金の品ぞろえが大幅に強化された。米ドルやユーロだけでなく、南アフリカランドなど10通貨で預けられる普通預金と定期預金を取り扱う。世界200か国以上の国と地域で現地通貨を引き出せるバンキングカードも提供している。
プレスティアのデメリット
外貨を日常的につかっている人や、資産運用している人にとっては便利そうなプレスティアですが、圧倒的なデメリットが一つあります。
口座維持手数料がかかること。しかも、毎月2,160円(税込)もかかります。
「えっ、何の手数料?」と思うかもしれませんが、口座を持つだけでかかる手数料です。銀行は口座を維持していくために、システム投資で膨大な費用が必要になります。日本でそんな手数料をとっている銀行は無いのでびっくりしますが、海外では一般的です。
ところが、最近では風向きが変わりました。日本国債の金利が低空飛行を続けているので、運用して金利収入を得ることが難しいため、三菱東京UFJ銀行、三井住友銀行、みずほ銀行の3メガバンクでは口座維持手数料の導入を検討しています。
口座維持手数料を無料にする裏技
実は、プレスティアでは口座維持手数料を免除する裏技があります。次の条件の中から一つだけでも満たせばクリアとなります。
・月間平均総取引残高の外貨部分が20万円相当額以上
・月間平均総取引残高が50万円相当額以上
・住宅ローン(不動産担保ローンを含む)またはプレスティア パーソナルローン(無担保)のお借入れがあること
・プレスティア アドバンスマネーまたはカードローンの月間平均借入残高が4円以上
・SMBC信託銀行の提携クレジットカードまたはVisa TravelMoney "Gonna"(SMBC信託銀行口座振替専用)の会員である場合
この中で一番簡単な条件は、口座を50万円以上入れておくことですね。
プレスティアのメリットや使い方
条件を満たさなければ、口座維持手数料がかかってしまうプレスティアですが、ちゃんとお得な使い方もありますので紹介していきますね。
リフティングチャージが無料
初めて聞く手数料かもしれないリフティングチャージ。銀行で外貨のまま受け取る場合、通常かかってくる手数料です。一回あたり2,000円から5,000円くらいかかります。けっこう高いです。外貨は何をするにしてもお金がかかりますね。
そんなリフティングチャージですが、プレスティアで受け取ると無料です。年金や配当など外貨で受け取る場合はとても重宝します。
プレスティアから楽天証券への外貨送金手数料が割安
プレスティアでは外貨建ての投資信託や債券が充実していますが、海外株式にも投資したい場合は証券会社への送金が必要になります。外貨を送金する場合の手数料は、通常4,000円です。
但し、ここでプレスティアから楽天証券に送金する場合は手数料が75%引きされて1,000円になります。手数料は安いに越したことはないので、海外株式に投資する場合はおすすめですね。
外貨建保険の保険料支払い
最後は、外貨建保険の保険料支払いです。外貨建て保険に加入している場合、保険料の支払いは口座引落しやクレジットカード払いになります。その時に支払う保険料は、円建てに換算された上に為替手数料がのってきます。
そこで登場するのが、プレスティアにおける外貨のまま口座引落しできる仕組みです。どこの銀行でもできそうなシステムですが、メガバンクを含めてほとんど銀行で対応していません。プレスティアを使うしかないのです。だからといって特別に手数料がかかるわけではないので安心してくださいね。
今販売されている外貨建て保険のうち、外貨のまま保険料を支払える保険会社は、プルデンシャル生命、PGF生命、メットライフ生命の3社になりますので、為替手数料を払いたくないという人には、プレスティアはおすすめですね。
まとめ
他の銀行とは異なる特徴を持つ、PRESTIA(プレスティア)。
口座維持手数料が毎月かかること、支店の数が都心部にしかないというデメリットはありますが、普段から外貨を使う場面が多い人や、外貨建保険に加入している人なんかは、口座をつくることをおすすめします。